ツラろう

厚生労働省が発表している「花粉症Q&A集(平成22年度)」

厚生労働省が「花粉症対策」として情報を公開しています。

詳細は上記のリンク先で見られますが、ここでは一部を引用してご紹介します。

花粉の種類と時期

花粉症対策のページによりますと、以下の様な状況のようです。

時期 花粉の種類
2月 スギ花粉
3月 スギ花粉
4月 スギ花粉/ヒノキ花粉
5月 ヒノキ花粉
6月 イネ科花粉
7月 イネ科花粉
8月 イネ科花粉/雑草類(ブタクサ/ヨモギなど)
9月 雑草類(ブタクサ/ヨモギなど)
10月 雑草類(ブタクサ/ヨモギなど)

私は年中鼻炎ですので、ハウスダストの影響を除いたとしてもこの中の大半にアレルギーがあるようです。

子供の頃にはスギ花粉のみでしたが、現在では雑草類とヒノキに対しても、ほぼ確実にアレルギーがあります。

といいますか、基本的に花粉のような大きさの粒子が鼻に入ると過剰に反応してしまうのかもしれません。

花粉の飛散量は増加傾向?

ニュースを見るたびに「今年の花粉は過去最高」というような言葉を見ますが、実際のところどうなのでしょう?下記に厚労省の見解を引用してみます。

スギ花粉の飛散量は年によって大きく変動しますが、近年、戦後に植えられたスギの木が大きく成長し、潜在的な花粉生産能力が高い状態になっています。

また、気象の温暖化の影響で花粉は多く産生されるようになっているとも言われています。

スギ花粉飛散を減少させる方策として、花粉の多い木の抜き伐りや花粉の少ないスギへの品種改良の取り組みが行われています。

歴史といっていいのかどうか分かりませんが、子供の頃に学校で聞いた理由そのままでした。「花粉が増える」というのはもちろん気候などの影響も大きいと思いますが、スギ花粉をまき散らすの杉の木の数自体が増加しているんですね。

記憶にある範囲ですが、確かスギは建材に適していて戦後の復興や経済成長に役立てるために、特に紀伊山地に多く植樹されたと聞いています。

その当時には花粉症という問題はなく(あっても患者数は多くなかったのでしょう)、植樹したスギの木の成長に合わせて患者数が増えているものと思われます。

現在の私たちからすれば、自分の先祖(というほど離れた世代ではありませんが)の手によって苦しんでいるといえますね…。これを予測できたとは思いませんが、仮に予測できたとしても「鼻水ぐらいは我慢しろ。経済成長が優先だ」ぐらいいいそうですが。

花粉症によるマスクや薬剤の市場は大きいと思いますが、場合によってはそれ以上に花粉症による損失は大きいかもしれません。

小児花粉症について

私自身子供の頃に発症していますので、当時では小児花粉症という分類になっていたのかもしれません。2002年と2008年のデータを引き合いに出していますが、子供の花粉しょうん有病率が記載されていますので引用します。

まずは2002年。

年齢 小児の花粉症率(2002)
15歳以下の合計 10.2%
0-2歳 0%
3-5歳 4.5%
6-9歳 10.5%
10-12歳 12.1%
13-15歳 15.1%

続いて2008年。残念ながら年齢の区分が違うようでして、一緒の表には出来ませんでした。しかも、スギ花粉症と通年性アレルギー性鼻炎の2つに別れています。

調査の項目は合わせてもらいたいものですが、データの種類が増えれば把握できる情報も増えるので、悪い事ばかりではないかもしれません。

年齢 スギ花粉 通年性アレルギー性鼻炎
0-4歳 1.1% 4.0%
5-9歳 13.7% 22.5%

少子化が叫ばれていますし、実数ではなく割合による表時ですから2002年と2008年を単純に比べる事はできません。しかしながら、割合として増えている以上、子供が花粉症にかかりやすくなっていると考えて問題ないように思います。

しかし、0-4歳の1.1%の子供達は、この先何十年も苦しみ続けるのですよね…。自分自信も似た境遇ではありますが、困難を思うと胸が痛みます。

花粉症の悪化を防ぐために

厚労省からの情報では、花粉症の悪化を防ぐ方法として以下のように書かれています。

一般的な注意事項として、睡眠を良くとること、生活習慣を保つことは、正常な免疫機能を保つために重要です。風邪をひかないこと、お酒の飲みすぎに気をつけること、タバコを控えることも鼻の粘膜を正常に保つために重要です。

基本的には、自己免疫力を低下させないことが重要ということですね。ただ、これはある意味重要で、外部要因による免疫力の向上を挙げていない点が評価できると思います。

私自身もそうですが、花粉症を発症すると薬剤による症状の改善を行おうとします。これは即効性のある方法ですが、副作用の問題や身体を薬付けにする事と同じことです。そういった対処療法ではなく、元からある免疫力で対抗しようというのは自然なことなのだと思います。