
鼻水をきっかけにして起きる咳はとてもツライです。
筆者の場合はアレルギー性鼻炎のため概ね花粉症が発端となり、咳が出始めてから大体3ヶ月程度は咳が続きます。流れは概ね以下の通り。
鼻水が原因の咳なので、鼻水がひどくなると発症して鼻水が軽減すると咳も軽減するという流れです。
後鼻漏と咳の関係に関する論文がありますが、長くなるので別ページで紹介します。
花粉症の場合は3月,4月,5月,6月,7月,8月ぐらいが範囲になりますが、秋の草の花粉(春は木の花粉が主要因)もあるので9月,10月,11月,12月,1月ぐらいがに咳が出ます。
ただしハウスダストも原因となるため、残りの2月も含めてほぼ一年中咳がでる可能性があります。
花粉症を過ぎたあたりの6月,7月,8月,10月,11月,12月,1月あたりに咳が止まらなくなる方は、私と同じ後鼻漏による咳の可能性があるかもしれません。
つまりはこういうことなので咳止めを飲んでも効きません。原因が常に喉へと流れているのですから。
アネトンなどの専用薬でも効果がなく、咳は弱まりも止まりもしませんでした。
咳に関しては後鼻漏を含めてメジャーな要因があるようです。
喘息はご存知だと思いますが、胃食道逆流症という症状も原因の一つだそうです。
咳の種類もいろいろあるのですが、「後鼻漏だけれど胃食道逆流症が咳の原因」という可能性もありますので、「咳が出た=後鼻漏」という考えは危険です。
咳と痰の臨床(医薬ジャーナル社)から引用します。
胃内容物の食道内逆流によって煩わしい症状あるいは合併症のあるもの
確定的な情報ではないようですが機序は以下のように書かれています。
いくつか方法があるようですが、基本的はプロトンポンプ阻害薬(PPI)という薬をつかうようです。PPIは胃酸分泌抑制効果があり、簡単にいえば「胃酸を弱めて逆流を防ぐ」となるでしょうか。
しかし、保険の枠内では治療に必要な十分な量が出せないようで、食事指導による治療も行われています。一例として下記に引用します。
生活指導においては逆流を特に強く誘発すると考えられるコーヒーやチョコレート、飴菓子は禁止しカフェインを多く含むもの、菓子類、辛いもの、脂分を多く含むもの、特にカレーライスやファーストフードなど、早食いする傾向の強い料理、食後4時間以内の臥位などを避けるように気をつけていただくことなどを注意している。
PPIなどの薬による胃酸の軽減は強制的な抑制ですが、食べるものを制限することでそもそもの逆流を防ぐという視点は理にかなっています。むしろより自然で安全な方法ですね。
文献にも述べられていたのですが、糖尿病などを防ぐ食事とも共通する部分があり、胃食道逆流症だけでなく体全体の健康に対して有効な方法に思えます。
これに限りませんが、「咳が出るから〇〇の症状を患った」とは簡単に判断できるものではありません。
このページに書いたように咳の原因も複数ありますしそれぞれに段階などの違いもあるでしょう。
医者でもない素人が判断できるわけがありません。くれぐれも市販の薬で凌ごうとは考えず診察を受けることを勧めます。