
後鼻漏のせいで息をすること自体がツラくなり睡眠もツラくなります。
あくまで個人的な経験に基づくもので医学的にどうこうではありませんが、睡眠時の寝る姿勢に関しては以下のページで書いています。
最も問題になるのは、仰向けなど体を横たえる睡眠時です。
立っている姿勢だと鼻の中から溢れた鼻水が垂れてきますが、横になると溢れていない部分の鼻水も喉に降りてきて量が増すためのようです。
感覚的には風船が気管にかぶさっている感じで、呼吸をしても鼻水の膜が膨らむような感覚を覚えたこともあります。
結果として、異様な夢を見てもがきながら起きることになります。
ストローで懸命に空気を吸おうとしているのが想像しやすいかもしれません。ともかくツライ。
寝起きで声を出そうとすると、喉の奥の鼻水を震わせるだけのような状態になります。鼻声をもっと最悪な感じにしたように聞こえるかもしれませんが、声を発する本人としては不快極まる状態です。
この状態で話し続けると鼻水が落ちて喉を塞ぐような感覚になって声が出せなくなり、咳払いをして鼻水をどかさないと会話ができません。
厳密には睡眠時だけではないのですが、横になると格段に量が増えた感覚になります。
いくらか原因は考えられますが、どういう理由であれ唾が口の中に溢れて吐き出さなければならないことに変わりはありません。
「咳と痰の臨床」(医薬ジャーナル)という本に睡眠時の後鼻漏の動きが書かれていましたので引用します。
小児や高齢者、或は成人でも朝の起床時において遭遇することがある。 これは通常、覚醒時には鼻腔より咽頭へと流れた後鼻漏は、生理的な嚥下運動にて飲み込まれ水分の再吸収現象を生じる。 しかしながら、夜間睡眠時においては体位(仰臥位)と食道入口部の咽頭収縮筋の緊張現象により、後鼻漏が正門を通過して気管・気管支内に貯留する現象が観察されている。 これが起床時に再度、喀痰として輩出されるのである。
喀痰(かくたん)とはいわゆるタン(痰)で後鼻汁(喉に流れた鼻水)とは別物ですが、説明的には痰として出されるとのことです。
夜間睡眠時においては体位(仰臥位)と食道入口部の咽頭収縮筋の緊張現象により、後鼻漏が正門を通過して気管・気管支内に貯留する現象
上記が特に重要で以下のように読み下せると思います。
後鼻漏で流れる鼻水があれば、本来なら問題ない普通のことでも悪影響を及ぼすということですね。
鼻水のよる就寝時のツラさを軽減するための、個人的な対策を書いています。
筆者が個人的に行なっている「後鼻漏で辛い時の寝る姿勢」も紹介しています。